●コラム●お米はすべて『きれいなお米が生まれる』わけではないの?●

毎年違う温度・違う降水量、そして生き物などによって予想不可能なことが起きる
お米の栽培現場では、色んなお米が生まれます。


当店の農薬・化学肥料に頼らないお米たちの中には、そんな虫や気温の被害で生まれた
「黒いお米」「白いお米」「お米の粒の大きさが違う物」が入っている場合もあります。

それをコントロールしようと生まれたのが、農薬や品種改良、収穫後の機械です。

お米農家さんによってはそういったお米を除いてしまう機械を使っているところもありますが、
高額な機械ですので、お米農家さんによっては機械を持っていない方もいます。

機械だって性能によって万能ではない(100%取り除けるわけではない)ので、
どうしても「黒い米」「白い米」「粒が小さい米」っていうものが入っている場合があります。

(安全面では究極といわれる「自然栽培米」は特に多い気がします…)

その原因と対策についてお伝えさせていただければ幸いです。


●黒い粒のお米●

お米はカメムシに食べられたところが黒くなります。
黒い粒のお米は身体には無害ですから、召し上がられても大丈夫です。
お米の栽培中や収穫後の殺虫剤を使うことで、カメムシの被害も防ぐことはできますが、
当店では無農薬米や、農薬に極力頼らない栽培から生まれたお米を販売しておりますので、
カメムシの被害にあってしまう割合が高くなってしまいます。

また、カメムシの被害による黒いお米は、色彩選別機という機械で取り除くことができますが、
当店のお米は、農家さん自身が精米・袋詰めをするスタイルですので、
各農家さんが持っている機械が最新型か、古い機械かにもより黒いお米が残っている割合が変わってきます。
(もちろん目で見える範囲では取り除かせていただいております。)

お手数おかけしまして大変恐縮ですが、気になる場合は、取り除いていただいて、召し上がっていただければ幸いです。



●白い粒のお米(※白米より白い色)●

高温障害によって白くなると言われています。年によって多い年と少ない年とがあり、もちろん農家さんによっても違います。

お手数おかけしまして大変恐縮ですが、気になる場合は、取り除いていただいて、
召し上がっていただければ幸いです。



●お米の粒の大きさ●

人間の赤ちゃんが1000g代で生まれる赤ちゃんもいれば4000g代で生まれる赤ちゃんもいるように、
お米も生き物ですので、色んなサイズのお米が生まれます。

一般的に籾すりの後、『グレーダー』と呼ばれるふるいにかけられます。
そこで玄米は、大粒のものだけが選ばれます。
これは、各農家さんによって設定が異なりますが、一般的に1.8-1.9となります。

白米で出荷する時は、精米が行われますが、その時にお米が割れたり、精米して小さくなる場合がございます。

量販店・お米屋さんが精米しているお米は、精米した後に、精米時に砕けた白米や玄米から精米することで
小さくなってしまった白米を取り除く『シフタ』などの工程を行う機械を使って粒を揃えますが、
当店では「他の生産者のお米が混入することを防ぐために精米・袋詰めまで」は農家さんが各自行ってりますので、
『シフタ』などの工程を行う機械を持っていない農家さんの場合は、割れたお米や小粒なお米が入っている場合もあります。

お手数おかけしまして大変恐縮ですが、気になる場合は、取り除いていただいて、召し上がっていただければ幸いです。

また、玄米でご購入いただき、お客様の最寄りの精米所で「シフタ」工程付きの精米機で精米されることで、白米の砕けや小粒は除くことができます。



当店で販売しているお米は、
「農薬・化学肥料に頼らない栽培から生まれ、保管中も殺虫剤など使用しないため、身体にも環境にも優しい」
「農家さん自身が管理しているため、他の農家さんのお米の混入する可能性がない」
という面では自信を持ってお届けしていますが、上記のようなデメリットもあります。


私たちが重視しているのは、第1に、「食べる方の身体に対する安全性と美味しさ」
そして第2に「身体にも環境にも優しい農業を続けることができる環境作り」です。

ですので、私たちは、 見た目にかけるコストより、安全性・美味しさにかけるコストを重視して
栽培していることが「譲れないこだわり」
としている農家さんを、提携農家さんを見つける際のポイントにしてきました。

そのような考え方から、外部の専門機関にて、出来る限り検出限界値を下げて(各1bq/キロ程度)の高精度検査
を実施しております。

お客様に召し上がっていただく商品ですので、もちろん、
安全性・美味しさだけでなく、粒ぞろいや色などの見た目も大切だ」と思っております。
しかし、見た目をよくするための機械は、数百万円ー数千万円しますので、簡単に導入できるものでもありませんし、
導入した際、お米の価格にも反映してきます。

今後、対策を考えていきたいと思っておりますが、現段階では、
お客様に、ご理解いただいた上で当店をご利用していただければ幸いです。